日々是好日

今日はどんな日 行政書士ユウコの徒然メモ

戸籍制度の憂鬱

国会議員が選択的夫婦別姓の導入に賛同する意見書を地方議会で採択しないよう求めた文書を巡って夫婦別姓制度が少し騒がれています。

子どもの頃から結婚して名字(苗字・姓)が変わるのは嫌だなと漠然と思っていました。秋山家に代々継がなければならない何かがあるわけではありませんが、何とも思っていない子供の頃から、大人たちに「姉妹だからお婿さんをもらわないとね」とか云々言われてきた反動からかもしれません。高校の時だったか大学の時だったか、「姓を変えるのは女性」とは決まっていないこと(民法第750条:夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する)を知った時、それはそれは嬉しかったのを覚えています。大学生の時に韓国の姉妹大学の寮で韓国の大学生と生活を共にしましたが、その時に日本の女性が結婚すると姓が変わることを不思議がられて、可哀想だと頻繁に言われたのを機に、他のアジア諸国夫婦別姓であること、姓をどちらかにあわせなければならないのは日本くらいなのかと気づかされたものです。そうこうしているうちに、私は韓国の方と結婚したので改姓の問題を免れてラッキーでした(※夫婦別姓を狙って外国のかたと結婚したのではありません)

夫婦別姓制度について諸々考えていくと戸籍法や戸籍制度とは何かに辿りつきます。婚姻時に二人の新戸籍ができ、筆頭者の氏(姓)が在籍全メンバーに及ぶ運用のため、姓をどちらか1つに決めなければならないのです。外国人と結婚すると改姓問題を免れるのは、外国人は日本に戸籍が作られないため、筆頭者が自ずと日本人の方になるためです。(※外国人の姓を名乗りたい場合は氏の変更届を提出します)このまま、戸籍の「戸」って何?と、いろいろお話したくなりますが、また長くなるので今日はやめておきます。婚姻時にどちらの姓を選んでも良いのだから、女性差別ではないと言う意見がありますが、9割以上が夫の姓に合わせている現状をみると女性たちは「夫の姓にするのが常識」とわきまえているのでしょうね(森喜朗氏のことばをお借りしています)

f:id:gyosei-ay:20210301204118p:plain

梅の花が満開(2021.02.28墓参りにて)

先週末は愛犬を連れて梅が満開の墓地を散歩しました。お墓についての考え方も戸籍制度や、廃止されたはずの家制度が深くかかわっていて、日本が抱える憂鬱を考えようとすると戸籍制度の問題に辿り着くのではないかなんて考えてしまいました。

2021.03.01