【はじめに】
この出来事は、今年の夏の終わりに実際に私が体験したものです。
正直に言いますと、この体験談を書くのは少し恥ずかしいのですが、同じような被害に遭う方が一人でも減ればという思いで書きます。
私は自分では、ある程度のITリテラシーがあると思っていましたし、仕事柄、「自分が被害に遭わないため」というより、「親を含めて周囲の身近な人が被害に遭わないように」という意識で、消費トラブルの事例にも関心を持ってきました。それだけに、まさか自分自身が被害に遭うとは思ってもいませんでした。
後から調べて確認したのですが、国民生活センターで注意喚起が出されています。私がひっかかったケースも、手口が非常によく似ています。
【わたしの被害内容】
支払った金額:数千円台 (○○ペイ決済)
商品:届かなかった
ショップとの連絡:途中から取れなくなった
【被害にあうまでの流れ】
① 商品を探したきっかけ
母に頼まれたある商品を購入しようと思った。
現行モデルでは希望の色が無く、検索すると、前のモデルと思われる、希望の色の「未使用品」が、定価よりお安く販売されているショップを見つけた。
② 購入手続き
サイト自体は見慣れないものだったが、会社概要のページに会社名の記載があることから、疑うことなく購入手続きを進めた。
支払いはクレジットカード番号を入力したが反応がなく、別のカードでも同様だった。(※この2枚のカードは後日不正使用が確認され、利用停止の手続きをした)
ふと、画面に○○ペイ決済の選択肢があることに気づく。普段は○○ペイを使わないが、クレジットカードで支払えないため仕方ないと思い、表示されたQRコードを読み取り、支払いを完了させた。
【不審に感じなかった連絡】
数日後、ショップからメールが届いた。差出人名はショップ名ではなく個人名で、一般的な日本人名とは言いづらい珍しいもの。本文には、
「現在一時的に欠品しております」
「ご注文をキャンセルさせていただきます」
「代わりを受け入れていただけますか?」
「あなたはいかなる差額を支払う必要はありません」
といった全体的に不自然な日本語の文章と、LINEのQRコードが添えられ、手続きについてはLINEで連絡するように書かれていた。
通常であれば、不自然な日本語を見て怪しいと気づくはず。しかし、私は、仕事柄、日本語を母国語としない方々と日常的にやり取りをしているため、この程度の不自然さを「外国語として日本語を使って仕事をしているのだろう」と受け止め、違和感を抱かなかった。
メールに商品の入荷時期が不明とあったため、LINEで連絡をとり返金を希望することにした。指示された通りに○○ペイを操作して相手に支払いリクエストを送るが、返金がうまくいかないとのこと。そのため、「返金担当者」とされる別のLINEアカウントを友だち登録するようにとのこと。指示通りに登録を行うと、「返金担当者」から連絡があり、カメラをオフにしたビデオ通話を求められた。「返金担当者」は、日本語会話ができる人が担当しているのだろう。実際、相手を安心させる話し方ができる人である。
【恐怖を感じた瞬間】
「返金担当者」との通話では、「返金手続きがうまくいかない」「あなたの○○ペイの設定がおかしい」などと言いながら、LINE通話の画面共有機能を使って私のスマホ画面を確認し、○○ペイ設定変更の指示を次々と出す。「返金担当者」は、税金の関係から○○ペイでないと返金できない、わかる?等と言いながら、私に画面に数字を入力するよう繰り返し求め、指示は次第に早口になった。
そして○○ペイに銀行口座を連携させるよう、何度も指示してきた。さらに、私のスマホを画面共有している中でネットバンクの画面にログインするように言われた時、私はこの時になって(やっと)強い恐怖を感じた。私がネットバンクにログインを拒否すると、「返金担当者」の態度は急変、通話は終了した。
結果として、返金はされなかった。
【相手の目的】
今回の件で一番怖いと感じたのは、相手の目的は、私から数千円の商品代金を取ることではなく、返金のための操作と言いながら、数字を入力させることによって送金させることと思われること。
国民生活センターが注意喚起している「ネット通販で商品が届かないとして、○○ペイで返金すると言われ、操作を指示される詐欺」と重なる内容である。
【新手の詐欺】「○○ペイで返金します」に注意!-ネットショッピング代金を返金するふりをして、送金させる手口-(発表情報)_国民生活センター
私は普段○○ペイを使用しないため、クレジットカードや銀行口座からのオートチャージ設定をオフにしていた。また、「返金担当者」が早口で操作の指示をする中、私は、以前○○ペイで受け取りをした経験があったことを思い出し、ネットバンクにログインする前に「今の設定で受け取りができないはずはない、何かおかしい」と気づくことができたのは幸いだった。
【おわりに】
今回の体験以降、インターネットで買い物をする際の「お店選び」には、これまで以上に注意するようになりました。あわせて、○○ペイの利用は止めました。
この体験談が、どなたかの被害を防ぐ一助になれば幸いです。
長文をお読みいただき、ありがとうございました。
2025.12.25