日々是好日

今日はどんな日 行政書士ユウコの徒然メモ

You are an Expert of Japan.

2月のレッスンは「これを知っていたら日本通(にほんつう)」と題して、日本での食事マナー、お箸でこれはNG!を紹介しました。

同じ国の仲間内や家族との食事の時には気にしなくてもよいけれど、日本での生活が長くなるにつれて職場の外でも今後いろんな場面で日本人と食事をすることもあるでしょう。そのような時に日本での最低限の食事ルールを知っていてほしいという経営者様の想いがありました。「知っている」と「知らない」の違いは大きいことでしょう。今後の人との出会いやその先の幸せを想う気持ちに私も深く共感してレッスンをつくりました。

レッスン内容を組み立てる際には私も自らの食事マナーとお箸のルールを見直しました。「お箸でこれはダメ」を実施して紹介しようと、ふと自分のお箸を見るとお箸の塗りが剥げているのを発見。「お箸の補修」を検索すると対応してもらえそうなお店が沢山見つかりました。お箸が補修のために出張している間は友人からプレゼントで頂いたこれもまた素敵なお箸で食事を楽しみたいと思います。

レッスンでは自国での食事マナーについても紹介してもらいました。いくつかを教えてもらった中で「周りの自然の動物にも食べ物を分ける」というものがありました。これは私が子どもだった頃に祖父母宅で見て経験していたこと。忘れかけていたことを思い出させてもらいました。日本での「お箸でこれはダメ」の紹介では、代表例である「箸渡し」のときに「これはやったことない」「できない」という声が聞かれました。確かに、これはお箸使いに慣れた方でないと難しいですね。
2024.03.05

ちがうものがあると

先月末に千葉県主催の国際理解セミナー出かけました。テーマは「グローカル・千葉の魅力を高めるために」~職場や地域での多文化共生を考える~というものです。

千葉県で活躍中の外国にルーツを持つパネリストの皆さんの視点で日本の職場や地域での経験をお話いただき、一緒に多文化共生を考えていったなかでシンプルな言葉が胸に響きました。
・ちがうものがあると、考え方がこれまでと変わる。だからそれはイノベーションのチャンス。
・ちがうものがあると、ひとつの考え方ではない複数の様々なイディアが集まる。だからそれはイノベーションのチャンス。

凍えるような寒い日でしたがファシリテーターの先生・パネリスト皆さんの鮮やかな衣装は美しく、皆さんの出身国についての興味深いお話に会場は熱気に包まれました。

セミナーテーマにある語”グローカル”とはglobal と localの2つの語をあわせた造語で、「地球規模 (global)の視野で考えて、地域社会(local)で行動すること」をいうようです。今回私は初めて知った言葉なのですが、私自身が目標とする動き方であると感じています。
2024.02.08

職業病 在留資格はなあに

建設現場、飲食店、スーパー等々で、働く外国人の方を見かけると「あの方の在留資格は○○かな、または○○だろう」と、つい考えてしまうのは行政書士あるあるで、そんな自分には慣れたのですが、今日は新聞を読んでいるとき。外国から来て日本で活躍している方を紹介するコーナー「日本語を学び始めたのはいついつで・・日本に来たのは○○歳の時で最初は外国語の講師として働きましたが、もっと日本の伝統文化に触れたいと思って○○のアルバイトを見つけて応募し、その後○○県の△△に弟子入りして修行を積みました。今は・・」と、日本に興味を持って遠い国から来日し、現在は日本の伝統を未来に繋ぐすばらしい活動をされている文章に触れているにもかかわらず、この方の来日時の在留資格は語学講師だと○○で、その後のアルバイトの時の在留資格は何だろう?そして△△に弟子入りした時の在留資格は?等と考えている自分に気づいたときに職業病の進行を自覚して複雑な気持ちになったのでした。

前回、年末に実施した外国人のための防災ハンドブックを使ってのレッスンは、日本での緊急電話を知ってもらうだけでなく、思っていた以上に初級にほんごを実践するよい場面設定となりました。
・自分の名前をはっきり伝える
・火事か救急か(どうして電話をしているかを電話の相手に伝える)
・人が倒れている場合は人の説明、どんな状態かをいう
・どこから電話をかけているのか?住所をいう、住所がわからない時は近くに見える建物の名前をいう。「○○のとなりです」「○○の近くです」等
・自分で電話ができない場合(説明が難しい場合)は近くの人に声をかけて助けてもらう 「たすけてください」「きてください」と大きな声でいう

ロールプレイの時間にはこんな時はどうしよう?と沢山の質問をもらい、火事や倒れている人を見かけたら何とかしたい、助けたいという真剣な気持ちが強く伝わってきました。「○○の近くです」と建物の名前(小学校、中学校、銀行、駅、公園、スーパーの名前)の単語もスムーズに出てきたように感じられました。
2024.1.21

防災訓練に参加しました

いざという時の防災用品の備えは万全ですか?

少し前ですが、地域の防災訓練に参加しました。毎年参加するようにしているのは、会社でも集合住宅内でも防火管理者を務めていたことがあるため訓練運営に協力したいという気持ちと、やはり、いざという時に動けるように最新情報を知っておきたいから。例えば、一人一人が防災倉庫に何がどのくらいの数あるかを知ることで、自社や自宅の防災用品の備えを見直したり、防災倉庫を確認しに行くといった無駄な動きを一つでも省くことができるでしょう。今年も119番通報訓練、AED訓練、消火器訓練、発電機の操作など一通り確認できて良かったです。

明日に予定しているお客様先での外国人従業員様向けの日本カルチャーレッスンでは、東京消防庁の資料を用いて緊急電話の練習を取り入れようと思っています。

www.tfd.metro.tokyo.lg.jp

2023.12.26

日本語能力試験

日本語能力試験(JLPT)をご存じですか?
日本語能力試験は、日本国内外で日本語を母語としない人を対象に日本語能力を測る試験で、1級(N1)から 5級(N5)までがあり、1級が一番難しい(高度)レベルとなっています。
昨日、試験があり、私も日本語学習サポートをさせてもらっている学習者さんを応援するために会場に行ってきました(正確には「連れていってもらった」・「ついていった」)。
私の日本語学習サポート活動の歩みは、学生の頃の国際交流サークル活動を発端に、20代:当時居住していた市で在住する外国人に日本語を教えるボランティア活動をスタート、その後に韓国で働き、30代では中国で働いた経験があるので、日本語を学ぶ方々に多く接し、同時に現地の同僚や友人に沢山の言葉を教わりながら生活してきました。そして40代後半:しばらくは日本語学習活動からは離れていたのですが・・・

活動再開のきっかけは行政書士の活動(在留資格の手続き)からでした。事業者様のご理解・ご協力のもと、従業員の方の業務満足・業務効率・日本生活の充実度の向上を目的に昨年8月からスタート。当初は日本語学習・試験対策に特化したものではなく、業務でよく使う単語、便利な言い回し、日本での生活者として知っていると便利なこと等を織り交ぜながら進めていきました。

そして、途中「試験」という明確な目標ができたとき、学習者さんのやる気がみるみる上がり、自らの力で覚えた単語を自分のものにしていく姿を間近で見られたことは私にとっても大きな学び・喜びでした。私も一緒にがんばろう!と思います。

2023.12.04

本日の数字 不法在留者の数

不法在留とは、在留許可のない状態で自分の国籍以外の国に滞在していること(=在留期間を経過したまま日本で生活している外国人)をいい、出入国在留管理庁によると令和5年7月1日現在、不法在留者の数は79,101人とのこと。

国籍・地域別でみると上位5位は、
1.ベトナム
2.タイ
3.韓国
4.中国
5.フィリピン

在留資格*1でみると上位5位は、
1.短期滞在*2 49,485人
2.技能実習*3 10,913人 
3.特定活動 8,815人   
4.留学 2,348人    
5.日本人の配偶者等 1,890人 

不法在留者で帰国を希望している人は、自ら入管に出頭することにより施設に収容されずに「出国命令制度」を利用して出国できます。(参考:出頭申告のご案内~不法滞在で悩んでいる外国人の方へ~)

2023.11.24

*1:不法残留となった時点に有していた在留資格

*2:短期間滞在して行う観光、親族の訪問、講習や会合・会議への参加、その他これらに類似する活動を行うための在留資格。就労活動は禁止 されている。

*3:技能実習1号イ、1号ロ、2号イ、2号ロ、3号イ及び3号ロを合算した数

本日の数字 事業所の規模(外国人雇用)

本日の数字は、「外国人雇用状況」の届出状況まとめから。
「外国人雇用」と聞くと大きな会社での話と思う方が多いかもしれませんが、「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)によれば、外国人を雇用している事業所数を事業所規模別にみると、「30 人未満」規模の事業所がが最も多く、事業所数全体の 61.4%となっている。続いて、「30~99人」17.7%、「100~499人」10.4%、「500人以上」3.3%の順となっています。
2023.10.24

中小企業におけるメンタルヘルスセミナーにて

中小企業の人材不足・職場定着・労務管理について参考にしたいとオンラインで参加した「中小企業におけるメンタルヘルス」のセミナーの中で、偶然にも技能実習生を受け入れている企業の方のお話をお聞きすることができました。外国人雇用関連のセミナーではないところで実例をお聞きできたのは私にとっては嬉しいことでした。途中、電話応対が入ったりと聞き逃してしまったところがありましたが・・
~以下私が聞き取った内容要約~
質疑応答のコーナーで;技能実習生の受入れについては、労働者ではなく留学生やホームステイを受け入れる気持ちでいる。せっかく日本に来たのだから日本の風習に触れてもらいたいと思って地域のお祭りへの参加、タイミングが合えば二十歳の集い等の行事に参加してもらっている。メンタル面のケアについて、技能実習生ならではのケア方法と言えば、母国語で話せるとホッとすると思うので、間に入ってくれているところにお願いして(監理団体という言葉は出なかったが監理団体かなと思います)母国語で「日本で何に困っているのか」の本質を聞いてもらっている。出てきた困りごとについては、事業活動としてのメリットデメリットに関係なく聞いて、会社として何ができるかを考えている。
~ここまで~

お聞きしながら安堵の気持ちが胸に広がり、涙も出そうになりました(えっ、ここで涙?と自分でも驚くのですが、感受性が強めのようです)。このセミナーは外国人雇用関連の内容ではないので、お話されていた人事担当の方にとって「技能実習生」に関する質問はおそらく想定外、ありのままをお話されているのがわかったのでなおさらです。

技能実習制度は制度の趣旨と実態がかけ離れていることから問題点が多く、流れてくるニュースの中には日本人の人権意識はどうなっているのだろうか?と思わされるものも多くありますが、この会社さんのように人ととして、会社として、人事担当として当たり前の取り組みを当たり前に行っている企業さんも多いのです。私がお仕事でお世話になってる企業様もこの会社さんと同様、大人として当たり前の人権意識を持ち合わせ、外国人従業員にはできるだけ日本の文化に触れてほしいと日々行動されている方々ばかりです。
2023.10.10

本日の数字 外国人労働者数の概観について

本日の数字は、令和5年版 労働経済の分析 厚生労働省)から。

*1外国人労働者数等の概観について
2022年10月末の外国人労働者数は約182.3万人となり、2007年に「外国人雇用状況の届出」が義務化されて以降の過去最高を10年連続で更新した。感染症の拡大(COVID-19のこと)による入国制限等の影響から、2020年以降は伸びが鈍化したが、2022年は前年比5.5%増で2020年の伸びを上回った。

国籍別にみるとベトナムが最も多く、次いで中国、フィリピンの順である。
在留資格別にみると*2「身分に基づく在留資格が最も多い。前年比でみると*3「専門的・技術的分野の在留資格「特定活動」の増加率が大きい一方、「技能実習」「資格外活動」では減少がみられる。

2023.10.05

*1:厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」をもとに厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成

*2:「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」が含まれる。

*3:「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「高度専門職1号・2号」、「経営・管理」、「法律・会計業務」、「医療」、「研究」、「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「介護」、「興行」、「技能」、「特定技能」が含まれる。

本日の数字 働く目的

日々の生活・業務の中で目に留まった数字をこちらのブログでご紹介していきたいと思います。(突然の思いつきです)

本日の数字は、国民生活に関する世論調査(令和4年10月調査)から。

調 査 目 的
現在の生活や今後の生活についての意識、家族・家庭についての意識など、国民の生活に関する意識や要望を種々の観点でとらえ、広く行政一般の基礎資料とする。 

調 査 対 象
全国 18 歳以上の日本国籍を有する者 3,000 人 

調 査 項 目
1 現在の生活について 
2 今後の生活について 
3 生き方、考え方について 
4 政府に対する要望について 

この調査の中で「働く目的」についての調査結果を共有したいと思います。

問17. あなたが働く目的は何ですか。あなたの考え方に近いものを1つお答えください。

(数字%:令和3年9月→ 令和4年10月)
・お金を得るために働く  61.1% → 63.3% 
・社会の一員として、務めを果たすために働く  12.1% → 11.0% 
・自分の才能や能力を発揮するために働く  7.2% → 6.7% 
・生きがいをみつけるために働く  13.9% → 14.1% 

問18. 世の中には、いろいろな仕事がありますが、あなたにとってどのような仕事が理想的だと思いますか。(○はいくつでも) 

(上位5項目)(数字%:令和3年9月→ 令和4年10月)
・収入が安定している仕事  61.3% → 62.8% 
・私生活とバランスがとれる仕事  51.2% → 53.7% 
・自分にとって楽しい仕事  52.3% → 51.9% 
・自分の専門知識や能力がいかせる仕事  35.6% → 35.9% 
・健康を損なう心配がない仕事 33.7% → 33.7% 

(上位5項目に入らなかった選択肢)

・失業の心配がない仕事 28.3% →28.0%
・世の中のためになる仕事  23.3% → 21.6%
・高い収入が得られる仕事 19.5%→ 19.0%

項目と数字から色々な受け止め方がありますね。
皆さんの回答はいかがでしょうか。
2023.10.3