先日、友人の引越しに立ち会いました。
クレジットカード払いを希望した友人に対して、引越し会社のスタッフさん(感じの良い素敵女子)がさらりとひと言。
「こちらのQRコードにアクセスしてお支払いをお願いします」
——あっ。
その友人は、セキュリティリスクの観点からスマホを持っていません。
その場で咄嗟に私のスマホを取り出し、QRコードを読み取って、友人のメールアドレスを入力。順調にカード情報入力まで進んだものの、次に表示されたのは「本人確認のための確認コードをメールで送ります」の案内。
そう、確認コードは画面に入力した友人のメールアドレス(hotmail)に届きます。そこで、私のスマホで友人のhotmailを確認しようとしたのですが...私のスマホのセキュリティ機能が、友人のアカウントでのログインを”異変”と捉えたのか、追加のセキュリティ認証を要求。突破しようと試みたものの、どうにも時間がかかりそうで断念。
友人のパソコンは...というと、引越し作業の真っ最中でネット接続機器とともに梱包済み。つまり、ネットが使えない=メールが見られない=支払いに必要な確認コードを確認できない。
確認コードを見るために、そこからはまるで謎解きゲームか、無人島でサバイバル生活でもしているかのようなひと幕。
詳細は省きますが、持っている他のツールを駆使して、テンポよく、確実にトライして、無事にコードを確認して……。ようやく支払い完了。ホッ。
最近では、飲食店でもQRコードで注文が当たり前となり、社会全体がスマホ前提で動いているのはよく分かっています。
しかも、スマホをただ「持っている」だけでは足りず、ある程度使いこなせることが求められています。
友人と新居に向かい、先に到着していた引越し会社のスタッフさんに、尋ねました。
「もしスマホを持っていなかったら、支払いはどのようにしますか?」
記入用の紙があるとのこと。その紙が○○(場所)にあって、取りに行って・・・と説明してくれました。つまり、スマホがない場合でもクレジットカードでの支払いは可能ではあるけれど、例外的な対応になるようです。
……そしてその翌々日。
私自身が病院で診察を受けることになり、受付を済ませたところ、
「問診票の入力は、こちらのQRコードからお願いしますね」と。
わっ、またキタ、QR!
スマホを取り出してアクセスすると——
まず診察の目的を文章で入力します。
入力した文章から単語を抽出するのか、キーワードに応じて選択肢が表示され、痛みの種類と程度を選び、発生時期は単位(日、時間、週間、か月)を選択して数字を入力します。さらに、痛む箇所については、選択肢から選ぶほか、スマホ画面に表示された身体のイラストをタップして記録していきます。
ひとつひとつの操作に、かなりの集中力と時間が必要です。
そして——こんな時に限って、スマホの充電残量が心許ない。
「お願いだから最後までもって」と思いながら、画面をタップ。私は比較的PCやスマホは得意な方ですが、具合の悪いときのこの作業は、思いのほか体力と気力を使います。
そして周囲を見渡すと、ご高齢の方も多くいらっしゃる。
スマホを持っていない人、操作に慣れていない人、具合が悪くて手元が思うように動かない人もいる中で、これが「当たり前」とされていることに、ふとモヤモヤを感じました。
そんな気持ちのままですが——
さて、今日は何回QRコードにスマホをかざすことになるでしょうか。
2025.07.13