日々是好日

今日はどんな日 行政書士ユウコの徒然メモ

「坏」(中国語)の思い出

この7月初旬から中国語学習を再開しています。朝自宅で教科書に目を通し、移動中に音声を聞くのですが第23課「半路上我的自行车坏了(途中、自転車が故障しました)」に登場した「坏」の字を見て、一気に2005年にタイムスリップ。

初めての中国、大連での生活でした。お世話になる会社の方々(今でも大切な友人)に生活用品の買い出しのために「カルフール(家乐福)」に連れて行ってもらい、寝具やキッチン用品、洗面用具などをそろえました。その買い物のひとつが「坏」の字が書かれた目覚まし時計。カルフールの売り場で、その目覚まし時計は箱なしのものが先頭に出ており、その後ろに箱入りのものが並んでいました。箱なしのもの(現物)は皆が手にとって、商品がどのようなものかを見るためのものだから売り物ではないと自然に判断してその奥にあった箱入りのものを買い物かごに入れました。箱に書かれた「坏」の文字は色を表しているのだろう、何色だろう?何色でもいいわ~なんて思いながら買い物を済ませたのでした。

買い物を終えて部屋に戻り、記憶は無いのですが、きっと私は電池を入れて目覚まし時計を使おうとしたことと思いますが、当然ながらその目覚まし時計は一度も使わないまま(使えないまま)、その存在自体を忘れたまま1年を終えました。社宅を退居する際に目覚まし時計が箱のままクローゼットの奥から出てきて、同僚たちと大笑いをしたこと。「坏」は「故障する、壊れる」を表す字。あの日、カルフールで「壊れている」と書かれた目覚まし時計を私は自ら手に取り買ったこと。教科書を見ながら、ひとつひとつの単語・フレーズに紐づいた生活体験場面が思い出され、過去すべての時間が大切な宝物のように愛おしく思います。

コロナ禍でこれまでとは異なる日常ですが、このような中でも日本で生活している外国からの方々が日本で宝物体験をされていることを願っています。

 2020.7.23