フィリピンに行ってきました。私は普段、日本で働く外国人の方と受け入れる企業に関わる仕事をしていますので、お仕事のご縁でお声をいただいた際は、その国の文化を知るためにもできる限り現地を訪れたいと思っています。
今回のフィリピンでも送出機関を訪問させていただきました。かつては日本で働きたいと考える人が多かったものの、今では状況が変わっていることは十分に理解しています。日本の賃金の魅力は薄れ、そこに円安の影響も加わり、韓国、台湾、ドイツ、オーストラリアなどを希望する人が増えています。それでも日本に行くことを希望して日本語を学ぶ方は今もまだ存在しており、訪問先の施設にも日本語クラスがありました。
送出機関の代表に「この円安の状況で、日本行きを希望する理由は何ですか?」と尋ねました。以前、技能実習生の面接で聞いていたのは、「賃金の魅力は薄いものの、日本は他国と比べて治安が良く、人々も親切で安心して暮らせるから」や「アニメの影響で日本を身近に感じるから」といった回答でした。しかし、今回代表から返ってきた答えは、「日本では仕事の基礎をしっかり教えてもらえるから。日本で基礎スキルを身につけ、次に賃金の高い他国を目指す人が多い」というものでした。また、他国と比べて日本は契約上のトラブルが少なく、送出機関としても労力が少なくて助かるという話もありました。
現実を目の当たりにし、考えさせられました。キャリアコンサルタントの視点で見ると、日本での経験を通して、フィリピンや日本にとどまらずどの国でも活躍できる専門スキルとポータブルスキルを身につけられることは本人にとって大きなメリットだと感じます。しかし、行政書士として監理団体や実習実施者(企業等)の業務を知る立場からは日本で関係する方々が日々取り組んでいることが、技能実習制度の目的※*1「母国への技能移転」以前に「他国に行くための基礎力づくり」になっているという現実を知り、一瞬、言葉を失うほどの複雑な心境になりました。
これはフィリピン渡航のほんの一幕です。メインの訪問先では、日本に関係する業務をしている方々を対象に、私が普段日本で行っている「にほんごカルチャーレッスン」をさせていただく機会もあり、新たな題材のアイデアも浮かびました。
フィリピンの人々は明るく、初対面でも皆さんフレンドリーです。食べ物は甘めの味付けのものが多く、クセがあって食べられないというものは無く、つい食べ過ぎてしまうほどでした。特に、マンゴーシェイクやパイナップルジュースなどのフルーツジュースは絶品でした。
お世話になった皆様、ありがとうございました。
2025.03.09